スペイン高速鉄道”iryo”の乗車記~バルセロナ⇒マドリード~#サンツ駅での乗車方法など

iryo

スペイン「バルセロナ~マドリード間」では、列車の運行と線路の管理を切り離す上下分離システムがとられており、現在は3社が同区間に参入しております。
今回は、2022年に運行を開始した一番新しい高速鉄道「iryo」に乗車しましたので、車内や乗り方についてお伝えいたします!
先に申し上げますが、バルセロナ~マドリード間を移動するなら、ダントツでiryoがオススメです!

なお、スペイン高速鉄道(3社)については↓↓の記事でも説明しています!
良かったらご覧ください☺
スペイン高速鉄道の種類、金額、予約方法について

1、バルセロナ・サンツ駅にて乗車

今回は、バルセロナからマドリードへ向かいますので、まずは高速鉄道発着駅であるサンツ駅に向かいます。
サンツ駅は、高速鉄道・近郊電車(Cercanías)・地下鉄が発着する駅で、地下鉄は3号線と5号線が通っています。
中心地(カタルーニャ広場)からも近く、非常に便利な場所に立地しています。

さて、サンツ駅に到着しました。
とても大きく綺麗で、たくさんの人がいます。
お店も想像以上にたくさんありました。


こんな感じのフードコートもありますので、食事にも困りません。
また、テイクアウトできるパン屋さんやコーヒー屋さんもたくさんありました!
こちらの2階には、比較的綺麗なお手洗いもあります。
(利用には暗証番号が必要です。店員さんに聞くと教えてくれます。)


広場中央に手荷物検査場があるのですが、こちらの上部に各電車の発車時刻やプラットフォームが表示される電光掲示板があります。
スペイン高速鉄道は、飛行機と同じように手荷物検査&身体検査があることに加えて、出発の30分前までに到着することになっているので、時間に余裕をもって乗り場に向かいましょう!


保安検査場に入る際は、チケットを確認されます。
私は印刷して持参しましたが、スマホで見せても大丈夫です。

ちなみに今回利用するiryoのチケット代ですが、大きい荷物&座席指定付のSingularというプランで、€21でした!!
めっちゃ安いですよね!!
実際のチケット↓↓


保安検査場を抜けて、プラットフォームに向かいます。
(今回はプラットフォーム3番)
出発の約30分前でしたが、すでに大勢の乗客が列に並んでいました。


こちらにも軽食を販売しているお店がありました。


出発の15分ほど前に、プラットフォームへの入場が始まりました。
プラットフォーム入口にて、チケットをスキャンされます。
すでに電車が停まっており、指定された車両に乗り込みます。

2、iryoに乗車

気になる車内ですが、こんな感じでかなりキレイです!!
落ち着いた色調で洗練されています。

スペインの高速鉄道はiryoに限らず、車両真ん中で座席の向きが異なっており、半分は進行方向と逆向きに座る形になります。
私は今回、5号車の13Aでしたが、進行方向正面の座席でしたので、ご参考に。


今回私が利用したのは標準のシートで、更に上のHIGH COMFORT XL SEATという、幅が広いシートも選択できます。
ただ、標準のシートでも充分快適でした!
USBもコンセントも完備してます。


大きい荷物などは上の荷物棚に置きます。
私は電車に入るのが早かったので、余裕で置くことができましたが、出発時間近くになると、荷物棚がかなり一杯になり、自身の上の棚に置くことができない人もおりました。
荷物がある方は、早めに乗車することをオススメします。
なお、一番安いチケットだと、少し大きいスーツケースなどは持ち込みできないことになっていますが、乗務員によるチケットの確認などは一切ありませんでした。
(プラットフォーム入場の際のチケット確認の時に、チェックしているかも?)


定刻通りにサンツ駅を出発しました。
当電車は、次の停車駅であるサラゴサ駅に向かってぐんぐんスピードをあげていきます。
車窓からの景色が素晴らしいです。


あっという間に、時速300㎞。
振動も騒音もかなり少なく、とても快適です。


iryoには食堂車があり、こちらで軽食やドリンクを購入できます。
とってもおしゃれな空間です。


また、車内ではWiFiサービスが利用できました。
インターネットはもちろん、映画・ドラマや音楽、雑誌を読むことができます。
(日本語対応はしていません。)
競合であるAVEやOUIGOのWiFiはあまり繋がらないとの評判ですが、こちらは快適に使えます。



だいぶマドリードに近づいて、車窓の景色がバルセロナ近郊とは大きく変わりました。
多くの風車と太陽光パネルが一面に広がります。
スペインは2023年に、再生可能エネルギー由来の電気が総発電量の50%を超えたそうです。


サラゴサ・デリシャス駅を超えて、次は終点のマドリード・アトーチャ駅です。
しばらくすると、「現在のところ順調に進んでおり、この先混雑がなければ、予定よりも5分ほど早く到着する見込みです。」と車掌による車内アナウンスが流れました。
日本の新幹線では早く到着することはありえないので、とても新鮮です。
上下分離だとこういう事も起きるのかと、とても感心しました。

結果的には、アトーチャ駅を目の前にして、混雑のために順番待ちの減速があり、定刻の到着となりました。

3、マドリード・アトーチャ駅に到着

快適な鉄道旅もこれにて終了です。
iryoは期待以上に最高な鉄道でした。
ちなみにiryoが使用している車両(Frecciarossa 1000)は、日立レール(イタリア)によって製造されているようです。(元の設計は、ボンバルディアとアンサルドブレダ)


隣には、AVE(スペイン国鉄)が停まっていました。
OUIGOはすれ違ったのですが、写真に納めることはできませんでした!(残念)


プラットフォームから駅出口に向かう途中のコンコースがSKODA(チェコの自動車メーカー、独VWグループ)の広告でこんな感じになってました。


アトーチャ駅も大きな駅で、もちろん地下鉄も通ってますので、その後の移動も楽々です。

4、まとめ

今回はiryoを利用しましたが、とても快適に移動ができました!
こんなに質の高い車両とサービスを、たったの€21(座席指定と荷物を付けなければ、もっと安い!!)で利用できて、正直心配になるぐらいでした!笑
日本の新幹線も素晴らしいですが、多くの選択肢があるスペイン高速鉄道がうらやましくなりました!

スペイン高速鉄道を利用するときは、是非iryoを利用してみてください!
この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。

最後まで見ていただき、ありがとうございました!