
中国・昆明からラオス・ルアンパバーンまで、ラオス中国鉄道( 中老铁路,Laos-China-Railway)で移動しました。
この記事では、チケット購入の注意点や、国境越え(入出国)の流れ、車内の様子などをご紹介いたします。
1、ラオス中国鉄道について
ラオス中国鉄道は、2021年に昆明・シンガポール鉄道※の一部として、中国・雲南省の都市「昆明」からラオスの首都ヴィエンチャンまでを結ぶ鉄道として開通しました。
※将来的にはシンガポールまで繋ぐことを構想。
現在、昆明⇔ラオスの国際列車は、1日1本設定がされています。
中国・昆明南駅 AM8:08発(D87便)
ラオス・ヴィエンチャン発 AM8:00発(D88便)
一応、昆明南⇔ヴィエンチャンは1日1本ですが、西双版纳(Xishuangbanna:シーサンパンナ)⇔琅勃拉邦(langbolabang:ルアンパバーン)間も1日1本国境越え列車があります。
シーサンパンナ→ルアンパバーン
ルアンパバーン⇒シーサンパンナ
また、昆明から中国のイミグレがある磨憨(Mohan)までは、1日5本(直通列車除く)あるのと、
ラオス側のイミグレがあるModing(磨丁、ボーテン)までは、1日2本(直通列車除く)あるので、MohanとModingの間の移動ができれば、国際列車を利用しなくても、国境越えの移動ができるかもしれません。
※私は移動したことありませんので、ご自身でお調べください。
2、チケット購入時の注意点
「中国からラオス」と「ラオスから中国」では購入サイトが違う
「中国➡ラオス」の場合は、中国高速鉄道の公式サイトである「中国鉄路12306」で14日前から購入が可能です。
アプリもあります。
「ラオス➡中国」の場合は、中国ラオス鉄道の公式アプリである「LCR Ticket」で3日前から購入が可能です。
※以前は、ラオス・中国・タイの電話番号が必要だったみたいですが、現在はメールアドレスだけの登録で利用可能となっております。
なお、2025年5月現在は、Trip.comでの購入はできません。
中国鉄路12306は、英語Verでは購入できない。
私が遭遇した事象ですので、全ての場合ではないかもしれませんが、英語VerのWEBサイトではラオス行きのチケットは、発売開始日以降にも関わらず下の表示が出て購入ができませんでした。
中国語Verに切り替えたら、購入が可能でした。
中国鉄路12306での購入方法は、こちらのブログでご紹介していますので、良かったら参考にしてみてください。
3、乗車レビュー
昆明南駅




初めての乗車でしたので、出発時間(AM8:08)1時間半前である6時30分に駅に到着しました。
ラオス中国鉄道の場合は、紙のチケットを発行する必要がありますので、遅くとも50分前には駅に到着した方が良いと思います。
なお、私は今回、昆明南駅の近くのホテルに滞在しましたので、ホテルの送迎を利用して駅にきましたが、昆明中心部からも地下鉄を使って、この時間に来れるみたいです。
私は今回、1等席(新幹線で言うグリーン車)を購入したのですが、改札でビジネスクラス専用の改札を使うように(たぶん)言われたので、右端にある優先レーンを使用しました。
ただ、朝早いこともあり、写真のとおり一般の改札でも誰も待ってませんので、メリットはわかりません。笑
スムーズに改札・手荷物検査を通過。(飲料も持ち込み可能です。)
相変わらず、中国の駅はデカいです。
午前7時前ですが、人はそこそこ居て、営業中のコンビニ・飲食店もありました。
(セブンイレブンは閉まっていた。)
前述のとおり、国際列車の場合は紙のチケットを発行する必要があります。
上の写真中央に写っている、はてなマークのチケットカウンターで発行が可能です。
出発前1時間を切ると、混みだしますので、早めに行った方が良いです。
カウンターでパスポートを渡せば、チケットGETです。
なお、価格は658元(約13,000円)でした。
1等席かつ7時間46分も乗車すると思うと、かなりお得ではないでしょうか。
出発50分前くらいのチケットカウンターの様子。
乗車まで時間がありましたので、米線を食べることにしました。
結構辛めでとても美味しかったです。
2人で分けても良いくらい量がありました。
出発時間の20分前に、改札が開きました。
紙のチケットを提示して乗り込みます。
昆明南発・万象(ヴィエンチャン)行きです。
他の方のブログを見ると、緑色の列車の場合もあるみたい?ですが、今回は、赤青白の列車でした。
乗車!
1等席の様子。
車両真ん中で座席の向きが異なっており、私は進行方向逆側の席でした。
2等席の様子。
こちらも車両真ん中で進行方向が分かれています。
向こう側に停車しているのは、和諧号のCRH2。
東北新幹線E2系がベースです。
ちなみに今回乗車するのは、復興号のCR200J-Gと言われる車両です。
列車は予定時刻に出発。
のどかな風景が広がります。
今回の時刻表はこちら。
D列車ですので、全ての駅に停車し、ルアンパバーンまでは7時間46分です。
途中の国境駅、Mohan(中国側イミグレ)とModing(ラオス側イミグレ)では、52分ずつ停車します。
出発して間もなく、ラオスの入国カードが配られました。
記入の際に気を付ける点がひとつ。
Entry pointには、「Laos-China-Railway」と記載してください!!
私は、「Moding」と記載していたところ、イミグレの窓口一歩手前で「書き直して」と言われ、再度列に並び直すことになり、20分程度時間をロスしました。泣
途中駅にて。別のカラーリングの車両。
意外にも、途中駅から乗車してくる人も多いです。
プーアル茶の原産地。
中国の鉄道にはお馴染みの給湯機もありますので、いつでもカップ麵が作れます。
車内販売(4号車)もあり、チルド弁当やカップ麵の販売がありました。
チルド弁当は30元(600円)と良心価格です。
私は中国走行中に訪れましたが、ラオス区間ではラオスのものが売られているみたいです。
(乗務員も変わります。)
1等席にあるトイレは、使う人が少ないため綺麗でした。
国境に近づくにつれて、車窓は山岳地帯となりました。
なお、昆明南駅を出てルアンパバーンまでは、3分の1以上がトンネル区間の印象です。
ちなみに、中国区間は携帯電話の電波があり、モバイル通信が利用できますが、ラオス区間はほとんど通信不可でした。
中国側イミグレの駅「磨憨(Mohan)」に到着。
出発して4時間23分後の12時31分に、中国側のイミグレがある磨憨(Mohan)に到着。
中国の出国手続きを行うために、こちらで52分の停車です。
荷物を全て持って、下車します。
みんな一目散に、イミグレへ向かっています。
イミグレは中国人と外国人のレーンがあり、スムーズに通過することができました。
↓イミグレ通過後の待合所。ここで30分弱時間がありました。
右側の13:00が改札オープンの時間、左側の13:23が列車出発時間です。
間違えないようにお気を付けください。
小さな売店?もありました。
ビジネスクラスラウンジもありました。
この列車にはビジネスクラスはないのですが、1等席も入れたのでしょうか?
一応、中国の銀行の上級会員ステータスでも入れるみたいです。
無料の図書コーナー
中国高速鉄道の路線図(ひと昔前)。
時間になり、再度乗車です。
イミグレは焦らなくても、余裕で間に合うと思います。
出発後、10分もしないうちに、ラオス側イミグレの駅「磨丁」(Moding)に到着です。
ラオス側イミグレの駅「磨丁」(Moding,ボーテン)
再び荷物を全て持って、下車します。
ここで、乗務員が中国側からラオス側に交代です。
イミグレは昔ながらのアナログな感じで、通過するのに結構時間がかかりました。30分くらい?
恐らく、中国人を含めてほとんどの人がラオス入国にビザが必要な関係で、確認に時間がかかったんだと思います。(日本人はビザ免除です☺)
※前述のとおり、入国カードのEntry Pointの記載は「Laos-China-Railway」ですので、間違えないようお気を付けください。写真は、最後尾に並び直したときのものです。
イミグレを抜けると、免税店がありました。
13:07に改札オープン、13:27に列車出発です。
※写真に写っている時計は”壊れている”ので、気を付けて下さい(笑)
再び乗車。
ちなみに、この駅はこの辺りにあります。
ルアンパバーン駅へ
ここから目的地のルアンパバーン駅までは2駅、1時間半。
ひらすらトンネル区間でした。
定刻通り、ルアンパバーン駅に到着。
半数くらいがこちらで下車したように思います。
同様に、乗車する人もかなり居ました。
巨大な琅勃拉邦站(ルアンパバーン駅)
ここからルアンパバーンの中心地までは10kmほどあります。
鉄道・バスはありませんので、ホテル等の送迎・タクシー・ロットゥで移動することになると思います。
今回は、ロットゥ(乗合タクシー的な)で移動することにしました。
ロットゥでルアンパバーン中心地へ
駅前にたくさん停まってますので、適当に話しかければ連れて行ってくれます。
料金は、1人40,000キープ(280円)。
私はキープを持ち合わせていなかったので、80バーツ(320円)を支払いました。
お釣りもバーツで返ってきました。
また、中国元でも支払いができそうでした。(アリペイとWe Chat Payは不可)
4、まとめ
今回は7時間46分と長旅だったこともあって、大丈夫かなーと少し心配なところもありましたが、とても快適に過ごすことができました。
1等席だったからか、車内もとても静かで、お手洗いも綺麗でした。
1等席と2等席の料金の差はそこまで大きくないので、個人的には1等席をオススメいたします。
それでは、最後まで見ていただき、ありがとうございました!